二次電池とは、充電することで放電と充電を繰り返して使える電池のことです。使い切りの一次電池(乾電池など)に対する呼び方で、「蓄電池」もこの二次電池を指す言葉です。スマートフォンや自動車のバッテリーから、非常用電源やUPSの産業用バックアップまで、幅広い用途を支えています。
こんにちは、セントレイの佐藤です!このコラムでは、産業用蓄電池まわりの「現場で役に立つ話」をお届けしています。
産業用蓄電池も「二次電池」の一種ですが、現場で意識して使う言葉ではないかもしれません。今回は基礎に立ち返って、この言葉の中身と、その中で産業用バックアップに何が使われているのかを整理します。用語の背景を押さえておくと、機種の系統やメーカー資料の読み方がぐっと分かりやすくなりますよ!
二次電池と一次電池は何が違う?
違いは「充電して繰り返し使えるかどうか」、この一点です。電池は大きく一次電池と二次電池に分かれます。一次電池は使い切りの電池で、乾電池が代表例です。放電しきったら、充電による再利用はできません。一方の二次電池は、充電すれば放電と充電を繰り返して使えます。この「充放電を繰り返せる」という性質が定義そのもので、一次電池との決定的な違いになります。
「一次」「二次」という呼び方は、放電しかできないものを一次、充電して繰り返し使えるものを二次と区別したことに由来します。スマートフォンや自動車のバッテリー、そして産業用のバックアップ電源まで、繰り返し使えるという性質が幅広い用途を支えています。蓄えて、使って、また蓄える。「蓄電池」という呼び名は、まさにこの二次電池の働きを指した言葉です。
代表的な二次電池にはどんな種類がある?
代表的な二次電池は、鉛蓄電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池の3つです。おおまかな公称電圧を挙げると、鉛蓄電池は1セルあたり2V、ニッケル水素電池は1.2V、リチウムイオン電池は3.6〜3.7V(いずれもメーカー各社がカタログで公称値として示している数値です)。化学系統によって、1セルの電圧からして違うわけです。
さらにエネルギー密度・寿命・コスト・安全性の特性もそれぞれ異なり、用途に合わせて使い分けられます。同じ「充電して使える電池」でも、向いている使い方は電気化学的な中身によって変わる、ということです。産業用で必要な電圧は、このセル電圧をいくつ直列につなぐかで組み上げていきます。
産業用バックアップの主力はどの二次電池?
非常用電源やUPSといった産業用バックアップの現場で、いまも主力となるのは鉛蓄電池です。このコラムで扱う据置鉛蓄電池も二次電池の一種で、平常時は浮動充電(フロート充電)で常に満充電の状態を保ち、停電した瞬間に放電へ切り替わってバックアップを担います。ふだんは出番がなく、いざというときだけ働きます。この「常時待機」の使われ方が、携帯機器のように毎日充放電を繰り返すサイクル用途とは大きく異なる点です。
据置鉛蓄電池は、この待機用途の中でもさらにベント形(液式)と制御弁式(VRLA)に分かれ、HS形・MSE形・長寿命MSE形といった形式が用途ごとに使い分けられています。二次電池という大きな括りの中の、さらに枝分かれした先に、現場で扱う一台一台があります。そう捉えると、機種の見通しが立てやすくなります。
近年はリチウムイオン電池も用途を広げていますが、常時待機の据置バックアップという分野では、いまも鉛蓄電池が中心です。「なぜこの分野で鉛蓄電池が選ばれ続けるのか」は、コスト・信頼性・特性が深く関わるテーマなので、別の回であらためて掘り下げます。
電池の種類や使い分けについて「うちの設備はどのタイプか」が気になったときも、機種の系統から一緒に確認できます。既設の型式と数量がわかれば、納期の目安まで含めてお見積りします。
それではまた、次回のコラムでお会いしましょう!
──株式会社セントレイ 佐藤

