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COLUMN · #011

更新前に押さえる既設蓄電池の仕様確認

更新品を過不足なく手配できるかは、既設の仕様を正しく押さえられるかで決まります。いちばん確実なのは電池本体の銘板で、ここに型式と容量(Ah)が表示されています。容量表示が消えていても、据置鉛蓄電池は型式の数字が10時間率容量を表す付け方が一般的で、古河のMSE-150なら150Ah、MSE-50-12なら12V・50Ahと読み取れます。

据置蓄電池の銘板(形式REH24-12・セル数6・組数1・定格容量24Ah・総公称電圧12V)
VOL.011 — SENTREI COLUMN
VOL. 011 文・株式会社セントレイ 佐藤

こんにちは、セントレイの佐藤です!このコラムでは、産業用蓄電池まわりの「現場で役に立つ話」をお届けしています。

今回は、更新にあたって既設蓄電池の型式・容量・構成をどう確認するか、という話です。更新品を過不足なく手配できるかどうか、その出発点は現物の仕様を正しく押さえることに尽きるんです!銘板・型式・書類の順に、確認の勘どころを整理します。

まず銘板で型式・容量を確認する

いちばん確実なのは、電池本体の銘板です。ここに型式と容量(Ah)が表示されています。銘板は電池の側面や上面に貼られていることが多く、複数個で構成される組電池なら、代表の1個を確認すれば全体の型式がわかります。汚れや色あせで読みにくいこともありますが、まずは現物の銘板を確認します。撮影しておくと後の照合が正確になります。型式と容量の表示がはっきり写るように近接で1枚、電池全体と台数がわかる引きで1枚あると確実です。

なお、更新を重ねた設備では、古い銘板が残ったまま新しい銘板が貼られていることもあります。銘板が複数見つかったら、どれか一枚に絞らず、見つかった分をすべて撮影しておくと安心です。

型式の数字から容量を読む

容量表示が消えていても、型式が読み取れれば容量を特定できることが多いです。据置鉛蓄電池は、型式の数字が10時間率容量(Ah)を表す付け方が一般的だからです。たとえば古河のMSE-150は150Ah、MSE-50-12は12V・50Ah、GSユアサのSNS-300は300Ahです。ただし、末尾に電圧が付く型式(MSE-50-12なら12V・50Ah)のように、数字の並びが容量と電圧の両方を含むこともあります。数字だけを容量と早合点せず、そのメーカー・シリーズの型式規則に沿って確認するのが安全です。数字の意味づけはメーカー・シリーズで異なります。

電圧・セル数・組数もあわせて押さえる

容量そのものは型式や銘板でたどりますが、更新品を過不足なく指定するには、系統電圧・直列セル数・組数(並列数)もあわせて押さえておくと確実です。総電圧は、MSEなどの据置鉛蓄電池であれば浮動充電電圧2.23V/セル×直列セル数でおよその見当がつきます。ただし、この2.23V/セルはMSEなどの浮動充電電圧の目安で、機種や方式によって値は変わります。手元の系統電圧を直列セル数で割り戻せば、1セルあたりの電圧からおおよその方式の見当もつきます。現地で数えたセル数と系統電圧を突き合わせれば、構成の取り違えも防げます。容量(Ah)・電圧(V)・組数の三つがそろって、はじめて更新の手配ができます。容量だけでなく構成全体を記録しておくと確実です。一枚のメモに型式・容量・電圧・セル数・組数までまとめておくと、次の更新でも迷いません。

図面・納品記録・点検記録をたどる

現物から読み取れない場合は、書類をたどります。設備の単線結線図や機器表、過去の納品記録、点検報告書に、型式・容量・セル数が残っていることがあります。とくに前回更新時の記録があれば、既設の構成を特定できる場合が多いです。それでも判然としないときは、メーカーに型式を照会します。既設の製造番号があれば、それをあわせて伝えることで、製造時期や仕様をより確実にたどれることもあります。

それでも特定できないときは、推測で手配を進めないのが安全です。容量や構成を思い込みで進めると、いざ据付の段で合わない、という手戻りにつながります。逆に、型式と構成さえ正しく押さえられれば、更新品の指定は一度で通ります。現物の銘板の写真と、読み取れた型式・台数を送っていただければ、こちらで型式・容量を確認します。既設の型式と数量がわかれば、納期の目安まで含めてお見積りします。

それではまた、次回のコラムでお会いしましょう!
──株式会社セントレイ 佐藤

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